かび菌は数万種類もあるといわれていますが、建物の中で検出されるカビは57種です。(世界微生物災害防止学会)
日本のカビ抵抗試験に用いられる菌の数は数点ですが、実際には建物内でかびを防ぐ必要がある場合には、この57種のかび菌に対して有効的なものを使用しなくてはなりません。
カビ自体は悪者に見られがちですが、食用品として日本古来の発酵食品などに利用されています。
日本酒や焼酎、醤油、味噌などがコウジカビを穀物で培養し、繁殖させた麹(こうじ)を用いて醸造を行っています。
また、古くからチーズなどもカビを利用した食品です。
アオカビを用いた「ロックフォール」、「ゴルゴンゾーラ」などのブルーチーズや白カビを用いたものでは「ブリー」や「カマンベール」などがあります。
生活に密接した関係のカビも多数存在しており、切っても切り離せない関係です💛
日本工業規格では、建材などの防カビ性能試験法 JIS Z 2911:2018を制定しています。
この試験は、建物内の代表的なカビ5菌を使用して、処理した製品が4週間の内にどのくらいカビが発生するかを調べる試験です。
カビ止めスプレーも上記のJIS試験を行い、4週間経過後に顕微鏡で見てもカビが存在しない状態であるという高い防カビ性能を示す結果となりました。
カビ止め効果を求めるなら、1度カビ止めスプレーをお試し下さい。
建物内のかび菌57種
菌 名 | 種類 | |
1 | Alternaria tenuis アルテルナリア・アルテルナータ | 川崎病原因菌 植物病原性菌 |
2 | Alternaria brassicicola アルテルナリア・ブラッシコーラ | アルテルナリア症原因菌 植物病原性菌 |
3 | Alternaria alternata アルテルナリア・アルタナタ | アレルギー原因菌 喘息原因菌 皮膚病原因菌 |
4 | Aspergillus niger アスペルギルス・ニジェール | 肺アスペルギルス症原因菌 植物病原因菌 有機酸生成 焼酎に利用 |
5 | Aspergillus flavus アスペルギルス・フラバス | カビ毒産生菌 日和見病原性菌 肝癌原因菌 |
6 | Aspergillus versicolor アスペルギルス・バーシカラー | カビ毒産生菌 肝癌原因菌 |
7 | Aspergillus oryzae アスペルギルス・オリゼ | 麹菌 |
8 | Aspergillus fumigatus アスペルギルス・ファミンゲーツ | アレルギー原因菌 肺感染症原因菌 痙攣原因菌 |
9 | Aureobasidium pullulans アウレオバシジウム・プルラン | 日和見病原性菌 皮膚病原因菌 有機酸生成 アルコールを好む |
10 | Fusarium moniliforme フザリウム・モニリフォルメ | 角膜真菌症原因菌 野菜腐敗菌 |
11 | Fusarium semitectum フザリウム・セミテクタム | 角膜真菌症原因菌 視力障害原因菌 |
12 | Fusarium roseum フザリウム・ロゼウム | カビ毒産生菌 循環器障害原因菌 生殖器障害原因菌 |
13 | Fusarium solani フザリウム・ソラニ | 造血障害原因菌 循環器障害原因菌 生殖器障害原因菌 |
14 | Fusarium oxysporum フザリウム・オキシスポラム | 日和見病原性菌 循環器障害原因菌 生殖器障害原因菌 |
15 | Rhlzopus nigricans | 内臓真菌症原因菌 フマール酸生成 ステロイドホルモン剤に利用 |
16 | Rhizopus storonifer リゾプス・ストロニファー | 植物病原性菌 有機酸生成 発酵食品に利用 |
17 | Penicillium citrinum ペニシリウム・シトリナム | カビ毒産生菌 腎癌原因菌 |
18 | Penicillium expansum ペニシリウム・エキスパンサム | カビ毒産生菌 腎癌原因菌 神経障害原因菌 |
19 | Penicillium funiculosum ペニシリウム・フニクロスム | 食品汚染菌 |
20 | Penicillium lilacinum ペニシリウム・リラシナム | 角膜真菌症原因菌 |
21 | Penlcllllum nigricans ペニシリウム・ニグリカン | 角膜真菌症原因菌 |
22 | Penicillium frequentance ペニシリウム・フレクエンタンス | 角膜真菌症原因菌 畳、皮革に発生しやすい |
23 | Penicillium citreoviride ペニシリウム・シトレオビリド | カビ毒産生菌 神経障害原因菌 乾燥穀物汚染 |
24 | Mucor racemosus ムコールラセモサス | 日和見病原性菌 食品汚染菌 アルコールを好む |
25 | Trichophyton mentagrophytes 白癬菌 | 体表感染菌 水虫、たむし原因菌 |
26 | Nigrospora oryzae ニグロスポラ・オリザエ | 食品汚染菌 |
27 | Cladosporium resinae クラドスポリウム・レジネ | アレルギー原因菌 好湿性 アルミ腐食原因菌 |
28 | Cladosporium herbarum クラドスポリウム・ハーバラム | 植物病原性菌 好湿性 |
29 | Cladosporium caldosporioides クラドスポリウム・カルドスポリオイデス | アレルギー原因菌 植物病原性菌 基材の劣化汚染 |
30 | Cladosporium sphaerospermum クラドスポリウム・スフェロスペルマム | アレルギー原因菌 植物病原性菌 基材の劣化汚染 |
31 | Trichoderma koningii トリコデルマ・コニンギ | アレルギー原因菌 喘息原因菌 木材、紙、繊維を分解 |
32 | Trichoderma T-1 トリコデルマ T-1 | アレルギー原因菌 セルロース分解菌 |
33 | Trichoderma viride トリコデルマ・ビリデ | – |
34 | Phoma glomerala フォマ・グロメララ | 植物病原性菌 食品汚染菌 |
35 | Phoma terrestius フォーマ・テレスティウス | 植物病原性菌 食品汚染菌 |
36 | Pullularia pullulans プルラリア・プルラン | 植物のすす病原因菌 |
37 | Geotricham candidum ゲオトリカム・カンジダム | 呼吸器障害原因菌 |
38 | Geotricham lactus ゲオトリカム・ラクタス | 呼吸器障害菌 |
39 | Pestalotia adusta ペスタロティア・アドゥスタ | 植物病原性菌 食品汚染菌 リング、ビワ汚染菌 |
40 | Pestalotia neglecta ペスタロティア・ネグレクタ | 植物病原性菌 |
41 | Monilia fructigena モニリア・フルクティヘナ | – |
42 | Chaetomium globosum ケトミウム・グロボサム | アレルギー原因菌 |
43 | Epicoccum purpurascens エピコクム・パープラスセンス | 植物病原性菌 食品汚染菌 |
44 | Acuremonium charticola アキュレモニウム・チャルティコラ | 日和見病原性菌 水環境汚染菌 抗生物質に利用 |
45 | Wallemia sebi ワレミアセビ | アレルギー原因菌 高糖性食品汚染 |
46 | Botrytis cinerea ボトリチス・シネレア | 植物病原性菌 |
47 | Candida albicans カンジダ・アルビカンス | 日和見病原性菌 表在性、 深在性カンジダ 症原因菌 |
48 | Saccharomyces cerevisiae サッカロマイセス・セレビシエ | イースト菌 |
49 | Streptoverticillium reticulum ストレプトバーティシリウム・レチクルム | – |
50 | Bacillus subtilis 枯草菌 | 枯草菌 水系塗料汚染 |
51 | Bacillus megaterium バシラス・メガテリウム | 枯草菌 |
52 | Staphylococcus aureus 黄色ブドウ球菌 | 院内感染菌 黄色ブドウ球菌 |
53 | Proteus vulgaris プロテウス・ウルガリス | 変形菌 |
54 | Pseudomonas aeruginosa 緑膿菌 | 院内感染菌 緑膿菌 ヤケド後の感染 |
55 | Pseudomonas fluorescens シュードモナス・フルオレッセンス | 院内感染菌 緑膿菌 |
56 | Salmonella typhimurium ネズミチフス菌 | ネズミチフス菌 |
57 | Escherichia coli 大腸菌 | 大腸菌 |